概要
脱炭素社会実現のための都市間連携事業は、日本の自治体が脱炭素社会形成に関する技術、経験、ノウハウ等を活用して、途上国の自治体の脱炭素化を後押しする事業です。具体的には、日本の自治体が日本の研究機関、民間企業、大学と連携して、海外の自治体における脱炭素技術の導入・サービスの活用に向けた案件の発掘や実現可能性調査を行うとともに、脱炭素化を推進するための制度構築支援や能力開発等を行います。2013年度から開始した本事業では、パートナー都市における野心向上・制度構築や、JCM資金支援事業を活用した公共施設・工業団地等における再エネ(PV等)・省エネ設備等の導入に貢献しています。近年は、廃棄物処理、農業など多様なセクターに協力が拡大し、また、水素など新技術の導入に向けた協力が拡大しています。さらに、JICA、G7、MDBs等と連携して、パートナー都市への包括的かつ相乗的な協力が進められており、環境省とJICAが本年2月に立ち上げたクリーン・シティ・パートナーシップ・プログラム(C2P2)の中核事業として位置付けられています。本事業を通じて、日本の自治体が脱炭素化に向けたパートナー都市の野心向上と政策実行を後押しし、国際的な脱炭素ドミノの輪を広げていくことが期待されています。
採択事業の概要
事業主体 | 環境省 |
委託業務実施主体(提案者) | 日本工営株式会社 |
委託業務実施主体(共同応募者) | 福岡県 株式会社リアムウィンド 株式会社アグリツリー 有限会社ベック九州 株式会社ウェザーニューズ Kanematsu KGK VIETNAM Co., Ltd. |
対象都市 | ハノイ市(ベトナム) |
案件名 | ハノイ市の環境改善に向けた脱炭素技術導入促進事業 |
対象国 | ベトナム/ハノイ市 |
対象分野 | 省エネルギー 再生可能エネルギー 廃棄物処理 制度構築支援 水素技術 |
内容 | 本事業は、福岡県の友好提携都市であるハノイ市の環境課題の解決に向けて、以下の活動を実施する。 1)両都市の環境政策、SDGs等の基本方針に基づき、脱炭素推進に係る協議を行う。 2)ハノイ市のCNに資する制度構築を支援する。 3)ハノイ市の環境・気候変動分野の人材育成・セミナー等の取組みを支援する。 4)参画企業の保有技術(工場・商業施設の省エネルギー/排気風発電、農地におけるソーラーシェアリング、大型再エネ、気象予測、水素利活用など)の案件形成を支援する。 5)企業のビジネスマッチと脱炭素技術導入の促進のため、現地ワークショップを実施する。 |
採択日 | 2023-05-25 |
プレスリリース | https://www.env.go.jp/press/press_01609.html |